田中さんが何で偉いか分かってるか?

 

 


10月から年末まで田中田中田中だったな。

 


田中耕一さん。

 

40代にしてノーベル賞受賞。
マスコミ煽りっぱなし

それはいい。

貴様ら田中さんが何をやって、何が失敗で、何でそれから
成功につながって、何でスウェーデンの学者が文句言って
何でノーベル財団がそれに反論したかわかってんのか?

分かりやすく説明できないマスコミは存在価値なし

 

田中さんを語るには質量分析を語らないといかんわけだ。

質量分析とは何か。

物質っていうのは原子から出来てる。
どんな物質でもだ(除く中性子星、ブラックホール、ダークマタ−)。

今ここにケーキがある。
このケーキがどのような元素を含んでいるか調べたいとする。
この、どのような元素から物質が成るかが、質量分析だ。
(普通しないけど、できるからな。)

まず、密閉容器中でケーキを焼く
このとき灰から完全に炭素が無くなるまで徹底的に焼く。
焼いて水や二酸化炭素、窒素化合物、硫黄化合物はトラップできる
ので、こいつらの重さを量る。

残った灰の中に含まれる金属イオンは、全体の質量を測定した後、
水溶液にし、イオンの状態になったらそのイオンをそれぞれ
トラップできるイオン交換膜かなんかで別々にトラップ。

これでケーキ丸ごと質量分析完了だ。
原始的な方法ではあるが、昔はこんな風に測定していたわけで。
ここまでは高校レベルだぞ。

それぞれの化学物質について調べたい場合はもっと厄介なわけだ。
化学物質を精製し、分解し、分子の種類を調べる。

タンパク質なんか調べるのは特に大変で、死にそうだ。
死ぬのもかなわんので、もっと賢いやり方が必要になる。

タンパク質っていうのはアミノ酸から出来てるわけだ。
アミノ酸はタンパク質になる際、COOH(カルボキシル基)
とNH(アミノ基)からHO(水分子)が取れる脱水縮合を
起こしてるわけだ。結果的には。

これを加水分解する。
水を加えて


R-CO-NH-R'



R-COOH + NH2-R'

 

に分解していく。徐々に端から分解し、それぞれの分子を
集め調べる。

これがインシュリンの分子を決定した方法だ。
気が遠くなるな。

 

正直に言おう。


やってれるかこんなこと!!

 

というわけで長い前振りが終わって、MALDI-TOFについての説明をする
ことができるわけだ。

ここでもまだ大学教養レベルだぞ。
わかってる人間はこっから聞きなさい。

田中さんの質量分析法は分子を決定する際に役に立つ。
分子も原子から出来ているため重さがある。
この分子の重さを適当な方法で量りたい。

さてここである一定の力で物を投げることを考えてみよう。
ボウリングの球パチンコ球、どちらが遠くまで飛ぶか。
いうまでも無くパチンコ球だ。

分子は手で投げるにはあまりに小さいので、レーザー光線
使ってイオン化し、それで飛ばす。

 

重いものは早く落ち、軽いものは遠くまで飛ぶ。

 

さらに電荷によっても違いが出る。電荷が多いと速く飛ぶ。
電荷はエネルギーのこと。
飛んでいった分子を検出器で検知してコンピュータ解析。

これがMALDI-TOF法の基本だ。

イオン化にはレーザーを使うほかに電子線を用いるもの、
化学的な方法、中性原子を衝突させるものなどがある。

田中さんがやってたのはレーザーを使う方法だ。

ただまあこの方法、田中さん一人でやってたわけでなく、
実用化に成功したわけでもない
ここを叩かれていたわけだ。

実用化には成功しなかったじゃないかと。

しかし初めてタンパク質に応用できたと言う点はでかい。
そして、たとえ実用化に成功しなくとも、その土台を作った
ことをノーベル財団は評価したわけだ。

田中さんはよく失敗したのがかえってよかったという。
ニッケルとグリセリンを間違って混ぜてしまった。
通常はやらない失敗だ。

それを捨てずに使ってみたところ、たまたま上手くいった。
ニッケルは熱伝導性が高く(何故ニッケルだろう?まあいろいろ
あるんだろうが)グリセリンは蒸発しにくいため、ニッケルと
グリセリンは残り、ターゲット分子のみがイオン化する。

後付けでは上手く説明できるが、それを実行するかしないか
がノーベル賞への道だな。

ペニシリンの発見者、フレミングは片付けが下手だったらしい。
青カビがバクテリアを殺すのをみて、抗生物質に気づいた。
いいんだよ、彼は片付け下手でも。それでノーベル賞だから。

ふー。疲れた。
もっと詳しくは島津製作所さんとかを参照してね。



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